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全国の障がい者施設で作られた商品の中から、選りすぐりの商品を販売。
ショップの売上を通し、障がいを持つ作家さんの社会進出を応援しています。


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【代表メッセージ】
小学校1年生の時、父が突然入院をすることになりました。
数日前から頭痛は感じていたようでしたが、ある朝起きようとすると身体が動かず、そのまま入院することになったのだそうです。その時のことを、まだ幼かった私は、あまり覚えていません。

そしてそのまま父は、後天性の視野障害となりました。

料理長として勤めていた職場に退職する意思を伝えると「あなたが居なくなるなら」ということで勤めていたお店は閉店することになりました。急な人生の転機となったのですが、父は家族を養うため、盲学校に通い、そこで鍼灸や指圧を学び、自身で治療院を開業する道を選びました。

父の収入が、それまでに比べて大きく下がったこともあり、母は生活を支えるため、これまでの仕事を続けながら、さらにもう1つの仕事をはじめることにしました。
当時の生活は当然ながら、あまり豊かなものではなかったと思います。兄妹が3人いたこともあり、誕生日プレゼントや家族旅行、外食をするといった特別な機会はほとんどありませんでした。周りの友人が楽しそうに話すそれを、時には羨ましく思うこともありました。
しかし、母が一生懸命働いていてくれていたこともあり、決して貧乏だと感じることはなく、笑顔が耐えない明るい家族だったと僕は思っています。

ただ、大人になって、物事をいろいろな方向から見られるようになり、思うことがあります。
父が迎えた人生の転機は、決して幸運なものではなかったと思います。視野障害を負っても、家族のためにすぐに新しい道を選び、子どもの前では決して愚痴をこぼすことのなかった父は、とても前向きで尊敬できる人です。
ですが、そんな父をもっとも苦しめたのは、”収入”だったのではないかと思うんです。

障がいを持った方だからこその、苦労や苦しみはたくさんあると思います。
その中でもとても切実な問題は”収入”、お金のことだと私は思います。

もしも父が、そのことを負い目に感じているとしたら、”誰が”ではなく、そう父に感じさせてしまった事自体が、家族全員にとっての”一番つらい思い”なのではないでしょうか。

私は私の家族も、私とは違った境遇の家族も、このような思いを抱えることのない社会の仕組みをつくり、実現していきたいと考えています。
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